音声で感情分析ができるというお話は聞いたことがありますか?
AIの時代になり、音声によって個人を認識することもできるようになったのは知っている方も多いでしょう。
さらに一歩進んで、「音声だけで人の感情を導き出せる」といったら驚くかもしれませんね。
実はもうそんな時代に入りつつあるのです。
そこでこの記事では、AIによる音声感情分析について解説します。
このサービスを使ってみたいと思った方のために、無料で使えるおすすめの音声感情分析サービスも紹介します。
目次
音声感情分析とは?
音声感情分析とは音声(発話データ)だけを情報源として、人がどのような感情を表現しているのかを導き出す技術です。
わたしたちは相手の声から、ある程度はどのような感情を持っているかを推察することができますよね。
声を荒げていたら「怒っているのではないか」、声が高らかになっていたら「喜んでくれていそうだ」といった風に。
たとえ相手の表情が見えなかったとしても、声を聞いただけで嬉しい、悲しい、楽しい、つらいなどといった感情がわかるのではないでしょうか。
音声感情分析は、人が直感的におこなっている感情認識を機械的にできるようにしたものだと言い換えられます。
AIで音声の感情分析ができる
AIによって音声による感情分析が実現されました。これは人が考える方法を模倣して同じような学習をするディープラーニングの技術が生み出されたからです。
音声の特徴を分析して感情と結びつけることにより、どのような感情を持っているのかを導き出すことができます。
AIによる感情分析の考え方は決して難しくはありません。声を物理量にして細分化した上で人の感情との対応関係を学習させます。
声の大きさや高さ、抑揚やスピードなどを総合的に見て話し手の気持ちを見出す仕組みです。
感情分析は音声だけでなく、表情や文章からもおこなえる時代になりました。
そして、私たちもこの音声感情分析のサービスに触れることができます。
個人でも法人でも利用も気軽に利用できるので、上手に活用していきましょう。
無料のAI音声感情分析サービス3選
音声感情分析を試してみたいと思ったら、無料のサービスを体験してみましょう。
ここでは無料の音声感情分析サービスとして人気がある3つを紹介します。
声ダケノ感情認識テスト
声ダケノ感情認識テストは音声認識のAI技術を生かしたウェブAPIを開発しているEmpathが運営しています。
オンラインで一言のテキストを読み上げるだけで診断結果が表示されるシンプルなサービスです。
「リラックス、リラックス」、「少しずつ、着実にいきましょう」などといったアドバイス付きになっていて、感情分析から音声の聞こえ方をわかりやすく理解できます。
気軽に音声感情分析をしてみたい人に声ダケノ感情認識テストはうってつけです。
音声感情認識AI
音声感情認識AIはビッグデータ・AIを生かすビジネスを広く展開しているユーザーローカルによって提供されている音声感情分析サービスです。
音声感情認識AIはオンラインで1~30秒の声をダイレクトに録音するか、音声ファイルをアップロードすることによって感情分析ができます。
平穏、幸福、恐怖/悲しみ、怒り、驚きという5つの感情による評価と、ポジティブ・ネガティブの分析結果がすぐに出てきます。
複雑な気持ちのときにも気軽に自分を客観的に理解できる魅力的なサービスです。
R:EmoTalkie
R:EmoTalkieは声ダケノ感情認識テストと同じEmpathが開発したリモート会議中の気分測定サービスです。
会議中の音声を継続的に記録して、感情分析をする仕組みになっています。
会議が終了した時点で活性度・発話量・声量の3つの観点から結果が表示され、フィードバックのアドバイスももらえるのが特徴です。
R:EmoTalkieでは「慎重なブンチョウ」「十字砲火の発言数」などといった愉快な表現で評価してくれるので楽しみながら使えるのも魅力です。
音声感情分析の活用方法
音声感情分析はさまざまなシーンで活用されています。どのような使い方ができるのかを紹介するので参考にしてください。
電話・リモート会議・コールセンター
電話やリモート会議で音声感情分析の活用が進んでいます。
コールセンターでは顧客からのクレームに対応することが多く、対応を誤ると大きなトラブルに発展するリスクがあります。
電話の音声から感情分析をして顧客を理解するのは効果的な対策です。
また、リモート会議でも交渉をより良い方向に進められるように、参加者の感情を音声から分析するアプローチが取り入れられています。
ボイストレーニング・演技
ボイストレーニングにも音声感情分析が応用されてきています。
声優や俳優が役を演じるためには、音声を通して感情を的確に伝えられなければなりません。
AIによる音声感情分析を利用すると、発した声と相手に与える印象を紐づけられます。
ボイストレーニングでは音声感情分析を使うと客観的な視点から声を評価できるので、万人に通用するスキルの習得を目指せます。
まとめ
音声の感情分析がAIによって実現されつつあり、既にビジネスでの活用も活発に議論されています。
AIなら音声の大きさや高さなどを細分化して特徴を導き出すだけでなく、大量のデータに基づいた学習によって精度を上げられます。
とはいえ、AI関連のサービスはまだまだ発展途上の状態のものが大半ですが、ここ数年での進歩は目覚ましいものがあり、今後も進化し続けていくと思われます、早めに触れて、いち早く活用するのが声のお仕事・声の依頼においては重要そうです。検討してみてはいかがでしょうか。
なお、筆者はまずはアニメの劇中のキャラクターの声で精度を測ってみるのも面白そうと思っています(余談。)
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